今月初旬、ミナクラ通商株式会社(東京都港区)の経営企画部に勤務する白瀬台隼人氏(38)が、取引先との取引を巡り、会社の資金を不正に流出させた疑いで逮捕された。同社は1987年創業の電子部品・半導体の専門商社で、業界内では堅実な経営で知られている。
捜査関係者によると、白瀬台氏の銀行口座には逮捕直前に複数回にわたって現金が振り込まれており、捜査当局はこれを不正な報酬と見ている。白瀬台氏は容疑を否認しているという。
社内に広がる困惑
ミナクラ通商の社員によると、白瀬台氏は昨年後半ごろから取引データの確認作業を頻繁に行っており、「何かを調べているようだった」という証言もある。逮捕の数週間前には様子が変わっていたという声も聞かれた。
同社広報は「現在、事実関係を確認中であり、捜査に全面的に協力している」とのみコメントしている。
「経理の処理に長年携わっている人間なら、データの書き換えは難しくないはずです。ただ、一定規模以上の発注には上長の承認が必要です。組織ぐるみでなければ、これだけの期間は続けられない」
— 電子部品業界関係者
今後の捜査の行方
捜査当局は引き続き関係者への聴取を進めているもようだ。弁護側は近く、無実を示す新たな証拠を提出する予定だとしている。
ミナクラ通商をめぐっては、業界内でかねてより一部取引先との不透明な取引関係を指摘する声もあったとされる。真相の解明が待たれる。